Whopper Stopper ”Throbber”
80mm・1/2oz

大口を開けたプラグの形状としては、ヘドンのラッキー13より、ボーマーポッパーの方が近いかもしれない。
ちょっと細身で、テールに向けてすぼまるボディライン。
が、こちらは立派にヒレまで付いて、バスをデフォルメしたようなキャラクターが立っている。
このプラグの特徴はなんといってもバネ付きウエイト。
画像でもかろうじて分かるだろうか、先端に鉛玉のついたバネがボディに内蔵されている。
2004年の初めにこのプラグが復刻されると聞いたときはうれしかった。
バスワールドの創刊号(バスギア)でショップの人が紹介していたのをずっと覚えていたからだ。
だが、当時住んでいた北海道でその姿を見かけることはなく、ようやく実物を手にしたのはその年の末に帰省したときだった。
さっそく、冬の野池に浮かべて動かしてみた。
・・・・・・す、すげ~!
驚愕した。
チョンとアクションを付けて止めると、バネの振動で、微弱な波紋が生じる。
プラグ周りの水面が、ふるふるふるふると震えている。
しかもそれが長い。10秒近く続いているんじゃないだろうか。
話には聞いたことがあったけれど、実際に目にすると、このギミックの効果は想像を超えていた。
エラく気に入ったため、昔のタイプも手に入れてしまった(写真手前がオールド)。
使い比べてみると古いタイプのほうがアクションが安定していて、連続したポッピングがやりやすい。使い心地もいいような気がする。
シェイプに違いは感じられないから、ワンサイズ大きなイーグルクローフックの影響かもしれない。
このプラグの独特なラトル音がよいという人もいるけれど、僕としてはやはり、ストップ後の波紋でバスを誘いたい。
名前の語源がthrob(鼓動する・震える・動悸がするetcの意)という点からも、設計者の熱意が感じられるし。
ほかにみずから振動するルアーといえば、パワーパックなどのいわゆるゼンマイルアーが頭に浮かぶ。
禁じ手といわれるほど釣れると評判のプラグだ。
残念ながらあの大きな波紋には到底およばないが、ゼンマイルアーが受身であるのに対して、スローバーは、使い手が意図を持って震えを操ることができる。
と期待している。
(”something about TopWaterPlug”2005年2月9日の掲載記事を加筆修正)
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