首振りをめぐる言葉

ペンシルベイトが水面を左右に動くアクション、首振り。
ドッグウォーク、スケーティング、スライディング、テーブルターン、ショートスライド、ロングスケート。
どれも左右の動きという点では同じ。
だがその微妙な振る舞いの違いでさまざまな呼び名がある。

およそ25年前のバスブームのころ、「ダブルスイッシャーが首を振る」ことは売り文句だった。
1996年のズイール・ロジックの広告は、そのことを「驚異の潜在能力」とうたっていたと記憶してる。
それを思えば、昨今のダブルスイッシャーたちが、軽くラインスラックを叩くだけで当たり前のように首を振ってペラを回す姿は、トップウォーターバスフィッシングの成熟を物語っていると思う。

僕自身は、湖上に漕ぎだし帰るまでのほとんどのキャストを、首振りアクションに費やしている。
ペンシルベイトだったり、スイッシャーだったり、ポッパーだったりの違いはあれど、いずれも水面を左右に動かすことのなかでどう遊ぶかということをしている。
この振る舞いがわれらがトップウォータープラッギングの核となっていると思う。

そんな首振りはいつ生まれ、どのような変化をたどり、今のようになったのか。
首振りとはいったんなんなのか。

バスだけでなく、私たち釣り人を魅了してやまないこの演技の深淵をのぞくように、「首振りをめぐる言葉」を集めてみようかと思った。

たとえば、この動きが「左右」ではなく「クイ、クイ」と形容されたはじめての瞬間があったとすれば。
後者には、プラグを操るときの釣り人の実感が込められているという点で、ゲームの大きな転換を体現しているように思えるからである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です