サウスベンド・ティーズオレノ

SouthBend “Tease Oreno”
70mm・3/8oz

100年近くも前に作られたアメリカの古いウッドプラグでも、「使えればいいや」くらいの気持ちでいれば意外なほど安価で手に入ることもある。

oreno(オレノ)という名を冠していることからも分かるようにバスオレノで有名なSouthBend(サウスベンド)社のプラグ。
手元の資料によると、このプラグが作られたのは1929年。
へこんだ頭部の形状はバスオレノに似ているが、こちらはボディが湾曲している。

サウスベンドのティーズオレノ


ベリーはカップリグだが(写真には映っていない)、そこに使われているのはこのリグ専用のヒートン。
カップリグの場合、リグ組みの効率を優先してヒートンの輪を閉じずにネジ込んでいるものもあるが、それに特化したバージョンという感じ。
輪が縦長の楕円形で、フックのような形状になっている。
これなら小さいカップにも収まるし、フックの自由度が適度に抑えられて、ボディを傷つけずにすむのかも知れない。

このアイデアが現代に残ることはなかったが、遠く離れた時間、場所にあった先人の工夫に思いをめぐらすのは楽しい。

アクションは、この形から予想されるように、水面下でブリブリと見事な泳ぎを見せてくれる。
が、サイズが小さく浮力も低いので使いやすいとはいいにくい。

大きなタイプもあって、そちらは使えるオールドとしてトップ堂の別冊で紹介されていたと思う。
しかしなんとなく手が伸びず、いまだ真相を知らずにいる。

(”something about TopWaterPlug”2005年2月6日の掲載記事を加筆修正)

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