8カ月ぶりの釣りに行ってきた。
3時20分に起きて、寝起きの体のあまりの重たさにしばし茫然とする。
釣り場まで行ける自信が湧いてこない。
もう一度ふとんに入って休もう。
となりそうなところを、あと1時間でホソミが迎えにきてくれることになってるからその選択肢はない。
20年前は自分が釣りに誘うほうだったと思う。
ありがたい。

ジョンボートで湖面に漕ぎだす。
水と親しむと書いて親水。
語源は知らないけど、なんとなく高度経済成長的な時代を感じさせる言葉だと思う。
水を親しく感じられるこの瞬間がいつも嬉しい。
一投目は…なにを投げたんだったか、書いてる今になっては思い出せない。
久しぶりのプラッギングに自信がなかったから、チクタクにしたかも知れない。
しっかり首を振らせなくても、間合いに集中すれば楽しめるプラグだから、そう選んだような気がする。
昼までやったがなにも起こらなかったので、早くも多くのことを忘れてしまった。

初めて使ったFREIHEIT(フライハイト)のADHOC(アドホック)が楽しくて長い時間投げていた。
16グラムと軽量。
首を振らせると水を叩くような高い音を立てながら飛沫をあげる。
アグレッシブなアクションに激しいバイトがイメージされて、すごくその気になる。でありながら、軽い入力にも反応してしっかりターンするのがいい。
たぶん、たとえその振る舞いが魅力的でも、激しめ一辺倒のプラグだったらすぐに飽きていると思う。
軽やかさとしっかり感が同居する、ほかのプラグでは体験したことのないフィーリング。
ホソミにアドホックの良さを力説したものの
「(言ってる意味が)よく分からない」
と言われる。
かたやホソミはグロデベのいかした三角形のダーターを投げていて、水面下のアクションが「とても魚っぽい」と興奮しているが、私にはその意味がよく分からなかった。
でもプラグのアクションに己の経験が投影されて、めっちゃリアリティを感じることがある、ということは分かる。
テレビで「梅が見ごろ」とやってたから湖上の観梅を楽しみにしていたのに、咲いてるところをあまり見られなかった。
久しぶりの釣りでも、キャスティングもプラッギングも身体が覚えていたし(精度が高いとは言ってない)、頭がおぼつかなくなってもこの釣りはできそうだ、などと思った。
釣りは楽しい。
また行きたい。
(ホームページに上げる前の思いつきの文章を、shallowtrick(@shallow_trick)というアカウントでTwitterにアップしています)