教わったたしなみ

penned by ぽーる

羽鳥さんを知ったのは、成人になってから。
大学の釣りサークルで出会った友人に、本やVHSを借りて、すぐ好きになった。

ゆったりとした空気が流れ、自然の中で遊ぶ美しさ、飾らない姿勢で真摯に向き合うスタイルが刺激的だった。
何を優先すべきか、フィールド、ルアー、ブラックバス、何気ない会話を楽しめる友人との時間・・・etc、輝いて見えた。

そして、「バスがしかくいよ」の言葉がとてもささった。
カタチでバスの個性を表現するなんて!
一匹の魚に対して、そこまで愛でていなかったかも。
尊敬とともに、ちょっと悔しかった。
それから、一匹一匹への言葉を探すことが加わり、釣りの満足度が深まった気がする。

羽鳥さんのことをもっと早く知っていたら、と振り返った時、羽鳥さんのルアーとは知らずに出会っていた。
高校の時に量販店でカラーと形が気になって買ったインナーハンドW.B.(プラスチック)、操作感が心地よくて切り札的クランクだったハスティ、母がフリーマーケットで買ってきてくれたコッキービートル。
ハトリーズのロゴを見ていたのに、スミスの一ブランドで止まっていた。
なんと恥ずかしい。
コッキービートルはスミスかどうかも多分で、名前も分かっていなかった。

ハトリーズのコッキービートル

そんなコッキービートルは今も手元にある。
羽鳥さんを知ってから手に入れたクライングフロッグ等に囲まれても、変わらず大事に思う。
ルアー好きの息子のために手が込んでそうと選んで買ってきてくれたこともあるが(他のルアーとセットで数百円だったかな)、あの瞬間を一緒に過ごしたから。

解説の付いたルアーが中心だったころ、使い方を分からずに、ダブルスイッシャーはジャークとポーズ?くらいの知識で、ジョォーッ!ジョォーッ!
派手かな?と力加減を迷っていると、ガボッ!!

確かバラシたが、それまでトップだとポッパーとペンシルでしか釣ったことなかった僕は、とても驚き、パッケージや雑誌の詳細な解説に頼らなくてもルアーを使えたことで、釣りの創造力が広がった気がする。

ハトリーズは、僕のバスフィッシングの中心ではなかったかもしれない。
でも絶対に必要なピースであり、知らずのうちに楽しみ方の奥行きを今も教えてくれている。

note: Poul no talk to Pole Position

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映像のなかの

penned by よしお

この寄稿を書くにあたって、持っていたハトリーズのDVDを見返してみた。
もう何度も見たDVD。
何度見てもワクワクする。
見ながらワクワクしすぎて、文章を書く手が止まっていました。

さて、ボクにとってのハトリーズとは…。
DVDを見ながらいろいろ考えたが、やはりこの映像のなかのふたりの一挙手一投足がボクのハトリーズなのかな、と思う。

正直、ハトリーズのルアーをたくさん持っているわけでもない。
ハトリーズのルアーでめちゃくちゃデカいバスを釣ったこともない。
なんなら数個しか持ってないし、数匹しか釣ったことない。
スーパーストライククラブには加入しているけど、羽鳥サンと玉越サンに会ったこともない。

そんな遠い存在なハトリーズだが、DVDを見るたびに映像のなかのふたりの掛け合いに魅了される。
キラキラした水面、のんびりとした時間、アルミの弁当箱に入ったルアー、ちょっとした会話、釣れた時の笑顔。
すべてが魅力的で羨ましく思う。
(佐藤政道氏のナレーションもまた魅力的)

いろんな名言や迷言?も魅力のひとつ。
玉越サンがバスに向かって言った、「羽鳥サンは手首が痛いんだぞっ!」がなんだかボクは好き。

ボクが住んでいる県にも、撮影でおふたりが訪れた有名なダムがある。
たまに、そのダムに釣りに行く。

何十年も前のことで今とは景色が違うかもしれないが、ここであのふたりが他愛もない会話をしながら釣りをしてたんだなぁ、と思うと感慨深いものがある。

ハトリーズのロッドにインナーハンドを結ぶ。

「一投目はインナーハンドと決めている」
この羽鳥サンの言葉に倣って、このダムに行く時は一投目にインナーハンドを投げるハトリーズごっこをするのがボクの小さなマイブーム。

…ちなみに、このダムでいまだにバスを釣ったことがないのはここだけの秘密。
いつかバスが水面を割るその日を夢見て、インナーハンドをキャストしつづける。


Instagram: @yoshiyuki_kuramoto

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2025年12月30日

ちょうど1年前の記事を読み返したら、「寄稿企画をやりたくてホームページを整理している」ということが書いてあった。
バス移入100周年だった2025年も終わり。
今年あったことを振り返っておこうと思う。

年明けから「今、私が好きなプラグ」というテーマで寄稿を募集すると、7名の方が文章を書いて送ってくれた

初めての試みだったので、文章が集まるのか、どんなものが届くのか予想もつかず不安もあった。
送られた方たちも、どんな風に公開されるのか、よく分からなかっただろうと思う。
企画に合わせてBOOTLESSBOYSさんにホームページのロゴとステッカーを作ってもらい、ホームページで公開したあと、冊子版も製作した。

やっぱり等身大の釣り人の文章は刺激的で、面白い。

寄稿してくれたみなさんとのメールのやり取りも印象に残ったし、読んだ感想をわざわざ伝えてくれる人もいたりしてありがたかった。
これからも大事に育てていきたい企画。

(1月18日までハトリーズをテーマに募集中です)

今年公開したもうひとつが、トップウォータープラグの年表
CHRONOLOGY OF TOPWATERPLUG”。

かなり前から構想だけあって、もともとはインディーズルアーを対象に考えていたが、「ヘドンからカブメスまで」をコピーに、100年以上の歴史をカバーするものを作ることにした。

ルアーが製作(発表)年とひもづいて、古い順に並んでいるということが年表の最大の価値だが、それだけでなにかになるというものでもない。
たとえば、欲しいと思うオールドルアーができて、その制作背景についてちょっと気になったときとか。
年表が手元にあれば、そこから世界を広げたり、深めていくことができるだろう。
長く使ってもらえるものになればと思っている。

今年中に冊子版を作るつもりだったが、仕事が忙しくなり断念。
内容ももっと充実させたいし、来年以降ぼちぼちやっていこうと思う。

肝心の釣りのほうは、初夏から釣りに行けなかったこともあり、ふるわなかった。
でも5月になんとか1匹釣っていたので大丈夫。旧吉野川で釣ったのは2018年以来だった。

10月には石垣島で初めてマングローブジャックを釣り、11月のJUNKYS JUNKYSでは、バスフィッシングで初めてラインブレイクを経験した
来年は今年より釣りに行ける…はず。

一方で、今年は物欲再燃の年だった。
これは、おそらく2月に見せてもらったデビルズホースのコレクションのインパクトが強かったと思う。
さらに年表を作っていると、あのルアーやあのルアーも持っておかねば、という理由ができてしまい、古今東西のトップウォータープラグが無造作に増えていくのだった。

そのなかで、長年探し求めていたルアーが手に入ったので披露します。

ヒヨコブランドの木の葉落とし。

枻出版の「ハンドメイドルアーの世界3」でしか見たことがなく、製作数はわずか10個とも言われるルアー。
水面に落ちた虫がもがきながら、葉っぱに避難しようとするさまを演出できる。

このような物語ありきのルアーを本気で作り込んでこんでしまうところ。
そんなインディーズらしさに、後に、ローカルの名作・ジグロー誕生の萌芽をみることができるのではないか…なんてことも浮かびつつ、ヒヨコブランドからインディーズルアーの世界に入った自分にとっては、とにかく手に入れなければならなかったルアーだった、という感じ。
20年以上前、浜松にあったイージートップで質問したら「このために焼き印を作ったから、再販あるはず」と言ってくれて、そうはならなかったが、あれもフラグになった。

ルアー紹介のページも、もう少し基本情報を充実させる方向に変更したいと思っていて、文章を書き直したりしているが、公開までもっていけるだろうか。

1年ほど前には
「ここまで自己満足的なものこそ良いと思って気ままにやってきたが、それだけでは足りない気がしてきていて、ここからどう育てて行くべしか、ちょっと悩んでいる」
なんてことも書いていたが、ホームページの方向性が定まってきた年だったかもしれない。

たまにしか更新のないページですが、引き続きお付き合いをいただければありがたいです。

来年も楽しいバスフィッシングができますように。
みなさま良い年をお迎えください。