reported by dashiyo
はじめに
作ったそもそものきっかけは、友達が見せてくれたアメリカのカタログからで、そこにヘドン社の例のペンシルベイトが、載っていたからである。
「このプラグはなんなの……」
と、聞くと。
「スティックといってね……」
と、たしかそんなふうにいった。
そして、さらに、どうやって使うのかと聞くと。彼はそれらしき動きを手ぶりで示しながら、ウォーキング・ザ・ドッグをさせるのだと答えてから、
「でも、犬が歩くって、どういうことなんだろうね」
と、つけ足した。
今となっては、そんな得体の知れないプラグなどにどうして魅かれたのか、まったくもって見当がつかないが、もしかしたら
「……って、どういうことなんだろうね」
そのひとことによって、持ち前の好奇心がつい浮かれだしたのかもしれない。
羽鳥静夫「The Story about “PLUG” vol.3」『Basser』No.4(つり人社、1987年)より
羽鳥さんは、ペンシルベイトを作りはじめた最初のきっかけを、このように書き残している。
性能やデザインではなく、言葉に誘われたあたりがなんともユニークだと思う。
こうしてザラⅢ、さらにインナーハンドW.B.という、ハトリーズを代表するペンシルベイトが誕生することになった。
さて、これから僕は、この2つのペンシルベイトの誕生の背景を辿りながら、それらの意義や魅力について考えていきたいと思っている。
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